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2022年7月4日

【春季交流戦トーナメント 準決勝結果】セコムラガッツ戦

いつも東京ガスラグビー部を応援いただき、ありがとうございます。
7月3日(日)に東京ガス大森グラウンドにて開催されました、春季交流戦トーナメント 準決勝セコムラガッツ戦は、29対31(前半16対17、後半13対14)で敗戦しました。

試合は、お互いの意地と意地がぶつかり合う、大変白熱した展開となりました。
強敵セコムラガッツの前に後一歩及ばず、悔しい結果となりました。
セコムラガッツの皆様、レフリーの皆様、応援してくださった皆様、 ありがとうございました。

次戦は、7月10日(日)13時キックオフ、東京ガス大森グラウンドにて横河武蔵のアトラスターズ戦(春季交流戦トーナメント 3・4位決定戦)となりました。引き続き熱いご声援をお願い致します。



■観戦記
春季交流戦トーナメント準決勝の相手はセコムラガッツ(以下、ラガッツ)。
チームの一体感があり、ひたむきなラグビーで、ハードに戦ってくるチームである。
ここ数年の戦いでは東京ガスが勝利を収めているものの、すべて僅差の勝利である。
また、今シーズンには、大学の強豪チームで活躍した選手が加入しており、その多くが今回の先発メンバーに入っている。昨シーズンよりスケールアップしたチームであることは間違いなく、今秋のトップイースト優勝候補の一角となるであろう強敵だ。
東京ガスがトップイーストリーグ優勝を目指すうえで、必ず越えなければならない相手である。
東京ガスとしては、準備したゲームプランを遂行し、今の力を出し切り、春シーズンの集大成として結果を残したい。

東京ガスのキックオフから試合がスタートすると、東京ガスは素晴らしい立ち上がりを見せる。
試合開始直後、ラガッツのミスから敵陣22m中央付近でのセンタースクラムを獲得すると、その直後のアタックからバックスの切れ味鋭い攻撃がさく裂する。
15番千葉真之亮(神奈川導管事業部)、14番新居良介(北部導管事業部)の待つ右サイドに9番山岡篤樹(流通事業本部)がパスアウト。ボールを受け取った千葉は、外内外のステップから対面のバックス選手をキレとスピードで置き去りにすると、大外でフリーになった新居にパス。新居がそのまま右サイドを駆け抜け、東京ガスは前半2分、5対0と先制に成功した(コンバージョンは失敗)。

しかし、その後すぐにラガッツの反撃を受け、得点を許してしまう。
ラガッツの力強い連続攻撃にプレッシャーを受けると、東京ガスのディフェンスラインの裏のスペースが空いてしまう。
ラガッツの10番が、それを見逃さず、空いたスペースに低い弾道のキックを蹴りこむと、東京ガス陣内のゴール前ラインアウトとなる好キックとなった。
一気に自陣深くまで返されてしまった東京ガスは、確実なマイボールラインアウトの獲得から陣地を回復したいところであったが、そのラインアウトのボールがオーバーボールのミスとなってしまう。そのオーバーボールがすっぽりとラガッツ2番の手元に吸い込まれると、相手2番はそのまま力強くインゴールに持ち込みグラウンディング、トライとなった。トライ後のコンバージョンも成功し、前半7分、5対7とすぐにラガッツに逆転されてしまった。

この後は、東京ガス、ラガッツ共にゴール前まで攻め込む形はつくるものの、両チームとも相手の粘りの前にトライが出来ない。この時間帯、9番山岡のハイパントに猛然とチェイスし、体を張ったジャンピングキャッチでボールを再獲得した6番上原充(北部導管事業部)のプレーは、スキルと勇気が融合した素晴らしいプレーだった。競り合ったラガッツのプレーヤー(11番)はアーリータックルの反則となりシンビンとなった。このプレーを機に一気にゴール前で攻め込み、チャンスはつくるものの、ラガッツの粘りの前にトライを取り切ることが出来なかった。
次にスコアボードが動くのは、前半28分。
東京ガスが敵陣で連続攻撃を仕掛けると、22mライン左付近でラガッツがペナルティを犯した。
東京ガスはペナルティゴール(PG)を選択すると、10番宗像仁(神奈川導管事業部)がこれを難なく決め、前半28分、8対7と逆転に成功した。しかし、そのリスタートのラガッツのキックオフから自陣でプレーを続ける東京ガスが、逆に自陣22mライン中央付近でペナルティを犯した。ラガッツもPGを選択すると、これを成功させ、前半31分には8対10と再度ラガッツに逆転された。

どちらかがスコアすればもう片方がスコアし返す、息の詰まるような展開の中、次のスコアはラガッツとなった。この試合初めて同じチームが連続してスコアした。
前半36分、ラガッツは東京ガス陣内で連続攻撃を重ねると、最後は3番が、9番のフラットな長いパスに角度を変えて走り込みラインブレイク、そのまま力強くトライした。コンバージョンも成功し、8対17と東京ガスは差を広げられた。
ラガッツ3番は今春の新加入選手でありながら、アタック・ディフェンス共に80分間にわたり大車輪の活躍を見せた。進化したラガッツに苦しめられる中、その直後に今度は東京ガスの新人15番千葉が負けじと個人技で魅せる。ラガッツのキックを処理すると、ハーフウェーライン付近から強気にカウンターアタックを仕掛ける。相手のディフェンスラインのほんのわずかなギャップとミスマッチを得意のキレのあるランで切り裂き、相手ディフェンスラインをブレイクすると、追いすがる2層目、3層目のディフェンスラインの選手もスピードで振り切った。最後は1対1となった9番に対しても、パスダミーとステップで抜き去ると、インゴールまで一直線。前半38分、15番千葉の自らの強みを活かしきったトライで、13対17と差を縮めた。(コンバージョンは失敗)
前半終了間際の45分にも、東京ガスは連続攻撃から獲得した相手ペナルティでPGを選択。
これを敵陣22m付近中央から10番宗像が決め、16対17と差を縮め前半を終了した。


後半、先手を取りたい東京ガスは、FWの素晴らしいスクラムからペナルティを獲得する。
後半6分、敵陣10m右付近でのラガッツボールのスクラムで、これを東京ガスが猛プッシュ。
ラガッツはたまらずペナルティを犯した。PGを狙うには距離のある難しい位置なものの、ここは10番宗像にとっては射程圏内。信頼の右足から振りぬかれたボールは、ゴールポストをしっかりと通過した。19対17と、東京ガスが再逆転に成功した。このスクラムで活躍をみせた1番鈴木健也(中央導管事業部)、2番橋本一真(西部導管事業部)、3番蛯名崇博(導管部)は、機動力があり、この試合、スクラムだけでなくフィールドプレーでも常に力を発揮した。目立たずともいぶし銀のプレーを続ける、彼らの力でもぎ取った3点となった。
後半13分には、東京ガスがまたしても得点を重ねる。
敵陣22m中央付近で東京ガスが連続攻撃を仕掛けると、ラガッツ3番が角度を変えて走りこんできた19番星谷俊輔(流通事業本部)へノーボールタックルのペナルティ(ラガッツ3番はシンビンとなる)。この位置から10番宗像がPGを決め、22対17と差をじわりと広げた。

1人少なくなったラガッツを相手に畳みかけたい東京ガスであったが、ラガッツのしぶといプレーを前に厳しい戦いを強いられる。東京ガスはラガッツのタフな防御を前に、接点で効果的に前に出ることが出来ない。ワイドに展開を試みるもラガッツの整備された防御の網にかかりミスが増え、効果的なアタックを仕掛けられない。逆にアタックが乱れたところからカウンターラック(注:ボールを取り返すためにラックを押し返すこと)を仕掛けられると、東京ガスはペナルティを犯してしまった。タッチキックから自陣深くまで戻されると、ラガッツにラインアウトモールを形成され押し込まれてしまう。最後は近場の攻撃からラックサイドを突かれトライ。後半19分、一人少ないラガッツにトライを許し、22対24と再逆転された(コンバージョン成功)。

残り20分、苦しい状況の中スコアしたのはまたしてもラガッツだった。
東京ガスはボールキープしながら攻撃を仕掛けるも、敵陣22m内までが遠い。
ラガッツの防御の前に苦しむと、今度は逆にラガッツボールのスクラムからビッグゲインを許し、自陣22m内まで侵入されてしまう。大ピンチの状況からキックでのエリア挽回を狙うも、相手のプレッシャーを受けキックを蹴ることが出来ない。プレッシャーを浴びながら自陣深くでボールを回すと、パス繋ぎのところでミスが出た。そのルーズボールをラガッツに処理されると、最後は死角から走りこんできた13番にラインブレイクされ、そのままトライを許してしまった。コンバージョンも成功し、後半29分、22対31と突き放されてしまった。

後がない東京ガスは、この試合苦しんでいたコンタクトバトル優位に戦いつつ、連続攻撃を仕掛ける。最後は、10番宗像の裏のスペースへ浮かしたキックパスに反応した14番新居がトライ。コンバージョンキックも成功し、後半37分に29対31と差を縮めた。

残り時間、リードを守り切りたいラガッツは、キックでエリアを取りながら安全に試合を運んでくる。10番宗像を中心に、ラガッツのエリアマネジメントに対応しながら最後のチャンスを伺うと、東京ガスにチャンスがやってきた。ラガッツが東京ガス陣内10m付近でペナルティを犯すと、東京ガスはタッチキックから一気にラガッツ陣内22m付近まで侵入する。
ラインアウトから最後の逆転を目指して攻撃を継続する東京ガスと守り切りたいラガッツの意地がぶつかり合うが、ここはラガッツが一枚上手だった。東京ガスのフェイズを回重ねる連続攻撃に対してゲインを許さず、最後はカウンターラックでターンオーバー。これを最後はラガッツが蹴り出して試合終了。東京ガスは、29対31でセコムラガッツに敗戦を喫した。

本試合は、コンタクトバトルで優位に立てず、セーフティリードを守れず苦しい状況に陥ってしまった。
また、ラガッツは東京ガスに対して、倍以上のペナルティ(東京ガス6、ラガッツ13)を犯し、シンビンを2人出しながらも勝ち切っている。ラガッツとの秋のリーグ戦は、さらなる苦戦を強いられることが予想される。
今後は、同じようなコンタクト強度でプレーが出来る相手に対して、自分たちのラグビーを展開できるかが鍵となるだろう。

苦しい試合展開の中、ラガッツの一番強いところに何度も杭を打つようにボールキャリーしチームを牽引した、主将8番鈴木達哉(流通事業本部)、スクラム・フィールドプレー共に常に存在感を出し、80分間プレーし続けた2番橋本、80分間愚直に働き続けた7番髙野のプレーは、特に印象的であった。

今回の結果より、7月10日(日)の3・4位決定戦の相手は横河武蔵野アトラスターズとなった。
春シーズンの集大成として、東京ガスのラグビーで勝利して欲しい。


■中瀬監督コメント
いつも東京ガスラグビー部へのご声援ありがとうございます。
今日の試合も、この春チームとして積み上げていることと、自分達の強みをしっかり出すことをテーマに臨みました。
ゲームの入りは最高の形を出すことができましたが、その後、基本スキルの部分やちょっとした連携のミスからゲームを支配し続けることができず、流れが行ったり来たりする展開に引きずり込まれてしまったことが苦戦の原因になりました。
結果だけ見れば残念ではありますが、選手達は厳しい環境の中タフに戦ってくれましたし、我々の目標は秋のトップイーストで優勝することなので、この試合を良いレッスンと捉え、また次の試合に向けて準備していきたいと思います。
引き続き、東京ガスラグビー部をよろしくお願いいたします。

■鈴木主将コメント
応援頂いた皆様、本日はありがとうございます。
春のトーナメント準決勝のセコム戦は春のテーマであるセットスピードの早さを意識して試合に臨みました。
春から力を入れてきたプレーが出せる部分もありましたが、セコムさんの力強いプレーに後手に回ることが多かったです。
最後、逆転のチャンスを活かしきれなかった部分は春シーズンの継続的な課題ですので、チームとして次戦に向けて改善をしたいと思います。
優勝の道は断たれましたが、春シーズン最後の試合を勝利で終われるように、来週の練習に取り組んでいきます。今後ともご声援の程よろしくおねがいいたします。

■MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)のコメント

7番 髙野祐史
選出理由:ベテランとして、最後まで体を張り続けた。
髙野コメント:応援いただきありがとうございます。若い選手の多い中で、このような賞を頂き大変光栄です。
皆様の期待にお応えできない悔しい結果となりましたが、この悔しさをバネに次戦に向けもう一度全員で準備をし、春シーズン最後を東京ガスらしいアグレッシブな試合ができるよう精進したいと思います。引き続き応援の程よろしくお願いいたします。

■登録メンバー
1.鈴木健也(中央導管事業部)2.橋本一真(西部導管事業部)3.蛯名崇博(導管部) 4.上野健志郎(神奈川導管事業部) 5.トロイカレンダー(人事部)6.上原充(北部導管事業部) 7.髙野祐史(神奈川産エネ部) 8.鈴木達哉(流通事業本部)9.山岡篤樹(流通事業本部)10.宗像仁(神奈川導管事業部)11.家村竜太朗(中央導管事業部)12.黒澤健(リビング営業部)13.稲吉渓太(都市ガス化推進部)14.新居良介(北部導管事業部)15.千葉真之亮(神奈川導管事業部)

16.小山洋平(中央導管事業部)17.峨家直也(都市ガス化推進部)18.春名宏一(人事総務部)19.星谷俊輔(流通事業本部)20.根来拓也(神奈川導管事業部)21.貴島由良(東部導管事業部)22.矢澤蒼(都市ガス化推進部)23.三浦惇(東京ガスリビングライン(株))