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2021年12月15日

【観戦記】トップイースト-A 第8節 ヤクルトレビンズ戦

いつも東京ガスラグビー部を応援いただき、ありがとうございます。12月11日(土)に、秩父宮ラグビー場(東京都港区)にて開催されました、トップイースト-A 第8節 ヤクルトレビンズ戦は、20対34(前半10対13、後半10対21)で敗戦しました。強敵ヤクルトに一歩及ばず、悔しい敗戦となりました。
最終節となった本試合は今シーズン初の有観客試合となりましたが、東京ガスグループ約1500人もの方々にお越し頂きました。皆様の暖かいご声援は東京ガスラグビー部一同大きな励みになりました。改めて感謝申し上げます。
本試合を持って、トップイースト-Aにおける東京ガスラグビー部の順位は2位という結果になりました。目標達成には届かず残念ですが、職場の皆様、ご家族の皆様、応援して下さるファンの皆様の暖かいご声援・ご支援を頂きながら今シーズンをやり遂げることが出来ました。本当にありがとうございました。来シーズンも東京ガスラグビー部へのご声援・ご支援をよろしくお願い致します。それでは観戦記をお送りします。

【観戦記】
トップイースト-A 第7節の横河武蔵野アトラスターズ戦、苦しみながらも15対14と何とか勝ち切った東京ガスラグビー部。第8節(最終節)の相手は、トップイースト-A全勝中で暫定1位、最大の強敵ヤクルトレビンズである。
日本ラグビーの聖地、秩父宮ラグビー場でのトップイースト-A最終節は優勝決定戦となった。
暫定2位の東京ガスラグビー部は、この試合の勝利が優勝への必須条件であるが、今シーズンはヤクルトレビンズ相手に2度対戦し2度とも敗れている。17対25(トップイーストリーグ2021春季交流戦トーナメント決勝)、28対29(トップイースト-A 第4節)と、いずれの試合も後半に逆転を許し敗れてしまった。

ヤクルトレビンズは、とにかくしぶといチームだ。試合の最後までエネルギッシュで、絶対に諦めることがない。さらに近年は選手強化も進み、本試合もスタメンからリザーブまで選手層の厚さを感じさせる陣容となっている。これまでのヤクルトらしさと新戦力が融合した今シーズンのヤクルトレビンズは、現時点で名実ともトップイースト-A 1位だと認めざるを得ない。東京ガスラグビー部は、この素晴らしい相手にチャレンジし、今度こそ勝ち切り、トップイースト-Aを優勝することで、今シーズンを締めくくりたい。運命の一戦を前に、神宮外苑周辺の天候は快晴。秩父宮ラグビー場には暖かい日差しが差し込んだ。冬の澄んだ空気に包まれたラグビー日和の中、試合は東京ガスのキックオフでスタートした。

前半、大勢の観衆に包まれた秩父宮ラグビー場、それも勝った方が優勝という試合の中、お互いに試合の入りは固さが目立つ。両チームともミスやペナルティで流れを掴めず、どちらの流れともならないまま試合が進んでいった。

そんな中、先にスコアボードを動かしたのは東京ガスであった。
敵陣10mと22m間でボールをキャリーした3番春名宏一(東部導管事業部)が、相手タックラーとのコンタクトバトルを制して前に出る。春名に差し込まれた形でタックルをした相手選手がノットロールアウェイ(タックルをした選手がその場から離れずに相手の球出しを邪魔する反則)のペナルティを犯す。ここで得たペナルティから、東京ガスはペナルティゴールを選択。前半10分、これを10番宗像仁(神奈川導管事業部)がきっちりと決め、3対0と東京ガスがまずは先制に成功した。

しかし、その直後にはヤクルトに追いつかれてしまう。
陣地獲得のキックの蹴り合いで、キックの名手10番宗像仁(神奈川導管事業部)がまさかのノックオン。自陣22m内左側、ヤクルトボールスクラムで再開されると、そのスクラムをヤクルトが力強くプッシュ。東京ガスはスクラムでコラプシング(スクラムやモールを故意に崩す反則)のペナルティを犯してしまった。ヤクルトはここで得たペナルティからペナルティゴールを選択。前半15分、これをヤクルトに成功され、3対3と試合を振り出しに戻されてしまった。

この後も一進一退の攻防が続くが、徐々にヤクルトに流れを掴まれていく。
東京ガスは敵陣でアタックを仕掛けるも、ヤクルトの堅守を前に効果的なアタックを仕掛けられない。アタックの勢いを作れず、逆に相手のジャッカルによりノットリリースザボール(ボールを持った選手がボールを放さずに持ち続ける反則)のペナルティを犯した。
ヤクルトは東京ガス陣内まで侵入すると、スクラムから用意していたようなプレーを使ってくる。センターライン付近の左スクラムから10番が東京ガスディフェンスラインの裏に絶妙なグラバーキック。カバーが手薄になったところに走りこんだ相手22番が再獲得しインゴール手前まで攻め込まれてしまった。粘り強く守り切りたい東京ガスであったが、最後は数的優位を15番に仕留められ、トライを許してしまった。ゴールキックも成功し、前半30分、3対10と勝ち越しを許した。

続くスコアもヤクルトであった。
東京ガス陣内ヤクルトボールラインアウトから、相手10番のフラットパスに角度を変えて22番が走りこむ。東京ガスのディフェンスを切り裂いて前に出ると、直後のラックで東京ガスはペナルティを犯した。ヤクルトは、東京ガス陣内22m付近中央で得たこのペナルティからペナルティゴールを選択。前半34分、これを相手15番にきっちり決められ、3対13と差を広げられてしまった。

このままでは終わることのできない東京ガスが、今度は意地をみせる。
敵陣でアタックを継続すると、プレッシャーを受けたヤクルトがラインオフサイドのペナルティを犯す。このペナルティで得たタッチキックからヤクルト陣22m内まで陣地を返すと、東京ガスはラインアウトから素晴らしいアタックをみせる。ラインアウトをクリーンキャッチすると、ボールを持ちだした粕谷俊輔(経理部)からのパスに長尾岳人(都市エネルギー事業部)が角度を変え力強くボールを貰いゲインする。12番長尾が持ち込んだラックからクイックでパスを受けた5番トロイ・カレンダー(人事部)がボールを持つと、相手ディフェンダーは二人で5番トロイを止めにかかった。5番トロイは判断よく、隣の8番ジェイク・シャッツ(人事部)パス。目の前が開いた8番ジェイクはインゴールに飛び込むだけだった。

前半38分、ゴールポスト真下にトライした東京ガスは、10対13と前半終了間際にスコアを縮めることに成功した。
その後の前半残り数分で、再度ヤクルトに東京ガス陣内深くまで攻め込まれるも、4番星谷俊輔(協力企業サポート部)が値千金のジャッカルで相手のペナルティを誘発した。なんとかヤクルトに得点を許さずに耐えた東京ガス。10対13と息詰まるような展開で前半を終えた。

後半、先手を取りたい東京ガスは攻撃を仕掛けるもまたしてもヤクルトの堅守の前に苦しむ。ゲインラインの攻防で思うように前に出ることが出来ず、ボールを展開するたびにアタックの迫力を欠いていってしまった。敵陣ゴール前でターンオーバーされるシーンや、攻め手が無くなりキックを選択するシーンなど、決め手を欠いてしまった。スコアチャンスを逃すと、次はヤクルトが攻勢に転じた。ヤクルトはセンターライン付近のラインアウトから連続攻撃を展開、12番の粘り強い縦のランや10番のランニングで、一気に東京ガスゴール前まで攻めこむと、東京ガスをゴール前に釘付けとする。東京ガスは何とか守り切りたいところであったが、最後はラックサイドを相手FWに突かれトライを許してしまった。後半18分、10対20とまたしても差を広げられてしまう。スコアチャンスを逃した東京ガスに対し、スコアチャンスを取り切ったヤクルトレビンズ。重要な局面でヤクルトに上回られてしまった。

しかし続くプレー、東京ガスのキックオフからアタックを仕掛けたヤクルトレビンズが、オブストラクション(味方同士が重なり相手ディフェンスの妨害をする反則)を犯し、東京ガスはペナルティを得る。10番宗像仁(神奈川導管事業部)の右足の射程圏内で絶好の得点チャンスを得た東京ガスはペナルティキックを選択した。後半20分、これを10番宗像がしっかりと決め、13対20とまたしてもワントライ圏内にスコアを近づけた。この得点で、勝負の行方は混沌となった。

この時点で時計の針は残り20分を指す。最もきつい状況、チームの真価が問われるような時間帯に、勝負の分け目がやってきた。
東京ガスとしては、連続して得点しヤクルトにプレッシャーをかけていきたいところであったが、痛恨のペナルティを犯してしまう。
ヤクルトに自陣ゴール前まで攻め込まれると、またしても防戦一方の展開となってしまう。
連続攻撃から最後は数的優位を作られ、ヤクルトは人数の余った右サイドに展開、14番がトライした。後半29分、13対27と非常に痛い得点を許してしまった。

後がない東京ガスは、ボールを継続しながらヤクルト陣に攻め込むと、15番ジョーダン・ジャクソン=ホープ(人事部)が大外に構えていた20番ジャスティン・ダウニー(人事部)にキックパス。ヤクルトの前に出るディフェンスの裏のスペースに落とすと、これを20番ジャスティンが再獲得。最後はタックルを受けながらも、サポートに来ていた22番黒澤健(エネルギー提案推進部)にオフロードパス。これを22番黒澤が持ち込みトライ、直後のゴールも成功した。後半35分、20対27と東京ガスは最後までヤクルトに食らいついた。

残り5分となり、逆転を信じて戦う東京ガスであったが、直後のキックオフレシーブからのタッチキックで、ヤクルトにまさかのキックチャージを受けてしまった。こぼれ球を手にした22番がそのままインゴールに飛び込みトライ。
後半37分、20対34とまたしても差を広げられてしまった東京ガスに逆転の力は残っていなかった。

東京ガスラグビー部20対34ヤクルトレビンズ。ヤクルトの勝利でノーサイドとなった。

試合を振り返ると、アタック面では中々ゲインラインを切ることが出来ずスコア出来なかった一方で、ディフェンス面ではヤクルトにほぼ確実にスコアチャンスでスコアされたことなど、ヤクルトのラグビーに最後まで苦しめられた試合となった。点数的にも常に先手を打たれるような形で、非常に難しい展開となってしまった。

この試合を持って、2021年シーズンの東京ガスラグビー部は、トップイースト-A 2位という戦績となった。東京ガスの目標であるトップイースト-A優勝という目標には届かず、非常に悔しい戦績となった。また、優勝したヤクルトレビンズには今シーズン3戦全敗と非常に悔しい対戦結果となってしまった。
来シーズンこそはヤクルトにリベンジし、トップイースト-A優勝の栄冠を勝ち取ってほしい。

最後になりますが、今シーズン東京ガスラグビー部を応援頂いた皆様、本当にありがとうございました。コロナ禍でのシーズン開催となり、有観客開催となった試合は最終節のみでしたが、最後にたくさんの方々の前でラグビーが出来たこと、東京ガスラグビー部一同本当に嬉しい気持ちと感謝の気持ちで一杯です。また、日ごろからラグビー部の活動にご理解頂き、快く練習に送り出して頂く職場の皆様のおかげで、年間を通して充実したチーム活動を行うことが出来ました。職場の皆様、本当にありがとうございました。
我々ラグビー部は仕事とラグビーの両立を目指し、これからも一生懸命頑張りますので、引き続き熱い応援をよろしくお願い致します。
今シーズン、本当にありがとうございました。


広報担当:古屋龍太郎