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2021年12月1日

【観戦記】トップイ−ストリーグ–A 第7節 横河武蔵野アトラスターズ戦

いつも東京ガスラグビー部を応援いただき、ありがとうございます。 11月28日(日)に、横河電機グラウンド(東京都武蔵野市)にて開催されました、トップイースト-A 第7節 横河武蔵野アトラスターズ戦は、15対14(前半15対0、後半0対14)で勝利しました。粘り強く戦い、最後の最後まで苦しみながらも、なんとか勝利を掴むことが出来ました。それでは観戦記をお送りします。

【観戦記】
冬の寒さの深まりと共に、チームの緊張と熱が高まるこの季節。そう、ラグビーでは高校、大学、社会人とどのカテゴリーのリーグでも終盤に差し掛かり、熱い戦いが繰り広げられる季節である。トップイースト-Aも佳境を迎え、優勝をかけた勝負の季節がやってきた。
第7節の相手は、横河武蔵野アトラスターズ。相手は、今季ここまで苦しんでいる印象のあるチームだが、非常に怖い存在だ。ホームの試合こそ東京ガスが勝利しているものの(10月9日開催、31対20で勝利。)、周到な準備と決死の覚悟で今度こそ東京ガスを倒しに意気込んでくるはずだ。
東京ガスはこのアトラスターズに勝利することで、最終節ヤクルトレビンズ戦との優勝決定戦へとする資格を手にすることができる。
*ヤクルトレビンズは最終節を残し全勝中であるが、東京ガスは既に1敗を喫している。本日の試合に敗れると優勝への道が絶たれてしまう。
お互いに手の内を知り尽くしているだけに、プレーの精度と規律が鍵になるだろう。冬の日差しが照りつけるラグビー日和の中、両チームが最後まで粘り強く戦い続けた。
アトラスターズのキックオフで試合はスタートした。
東京ガスは敵陣に攻め込むも、攻め込んだところでミスやペナルティを犯してしまい、スコアすることが出来ない。流れを掴めずにいると、前半8分に今度はアトラスターズに大きなトライチャンスが訪れる。アトラスターズは自陣ラインアタックから2番がラインブレイクすると、そのままビッグゲインしラックを作る。そのラックから、9番が空いた裏のスペースに素早くキック、ボールは無人のインゴールまで転がった。そのボールをチェイスした相手14番がインゴール手前でキャッチしトライを狙うも、ギリギリで追いついた11番マイケル・ザキーア(人事部)、10番宗像仁(神奈川導管事業部)がボールの下に体を入れ込みグラウンディングを防いだ。大ピンチを何とか切り抜けた東京ガスであったが、この後も攻め込んだところでのペナルティが多く、中々スコアすることができない。しかし、16分、敵陣22mと10m間中央の相手ボールスクラムを東京ガスが押し込み相手ペナルティを獲得すると、東京ガスはペナルティゴールを選択。10番宗像がきっちりこれを成功させ、なんとか先制した(3-0)。このスコアをきっかけに流れを掴みたい東京ガスであったが、ペナルティを続けてしまい、逆に再ピンチを迎えてしまう。25分、ディフェンスでラインオフサイドのペナルティを取られた東京ガス。このペナルティでアトラスターズはペナルティゴールを選択し、3点を狙う。しかしこれをアトラスターズは外した。ここから徐々に、流れが東京ガスへと傾いていった。相手のキックミス、ペナルティから一気に敵陣深くに侵入した東京ガスは、33分に初のトライを記録する。敵陣左22m内側でラインアウトモールを形成すると、2番小川一真(都市ガス化営業部)がトライ。8対0と差を広げた。ここから畳み掛けたい東京ガスは、直後のキックオフからの相手のラインアタックにディフェンスでプレッシャーをかけ、グランド中央付近で相手のノックオンを誘った。その後のマイボールスクラムから9番山岡篤樹(営業第二事業部)がスクラム右に展開すると、山岡のパスを受けた15番ジョーダン・ジャクソン=ホープ(人事部)が相手ディフェンスラインをそのまま切り裂き大きく抜け出す。抜け出した15番ジョーダンからのパスを受けた今季初スタメンの14番小泉泰介(お客さま保安部)も、簡単には倒れず粘り腰で前に出てラックを作り、東京ガスのアタックの勢いを継続させた。このままフェイズを重ねてゴール前まで攻め込むと、38分、最後は6番鈴木達哉(営業第二事業部)がラックサイドをこじ開けてトライ。10番宗像仁(神奈川導管事業部)のゴールキックも成功し、15対0と突き放した。
前半の中盤まで、ペナルティを6度も犯してしまいながらも、なんとかアトラスターズを無得点に抑えた東京ガス。前半の終盤から規律を守りながら戦うことで、勢いのあるアタックを展開しトライを取り切り、15対0として前半を終えた。

後半こそは規律高く戦い抜きたい東京ガスであったが、後半も入りからペナルティを連続してしまう。開始10分でペナルティを3度犯し、流れを掴めない。しかし、相手ボールラインアウトに対して4番星谷俊輔(協力企業サポート部)、20番ジャスティン・ダウニー(人事部)を中心にプレッシャーをかけ続けミスを誘い、アトラスターズにも流れを渡さなかった。このまま膠着状態が続いたが、後半先に得点したのはアトラスターズであった。26分、自陣左22m内側でモールを形成されると、自陣インゴール手前まで押し込まれる。すると、数的優位を作られたショートサイドを突かれ、相手14番に自陣左隅にトライされてしまった。難しい角度のゴールキックも決められ、15対7とされる。後半最初のスコアをアトラスターズに許してしまった。この後も苦しい展開が続き、42分にはまたしてもモールでトライを許してしまう。決して簡単ではない位置のゴールキックも成功され、15対14と一気に逆転圏内に詰め寄られてしまった。ここから、東京ガスのキックオフリスタートで最後の攻防が始まる。絶対に反則を犯すことはできないこの状況で、東京ガスは集中し規律高いディフェンスをやり抜いた。最後は相手バックスを11番マイケル・ザキーア(人事部)と23番大矢雄太(中央導管事業部)が抱え上げ、モールアンプレアブルとなり試合終了。
15対14と、意地の勝利を収めた。
この試合のマンオブザマッチには、2番の小川一真(都市ガス化営業部)が選ばれた。チーム全体でフィールドプレーでのペナルティが多い中、精度高いスクラムとラインアウトでセットプレーを安定させ、素晴らしい活躍を見せてくれた。後半中盤の苦しい時間帯に決めたジャッカルもチームを救ったファインプレーだった。4番星谷俊輔(協力企業サポート部)の空中戦やブレイクダウンのしつこさ、6番鈴木達哉(営業第二事業部)の推進力あるボールキャリーも光った。課題としては、この試合もシーズン通しての課題であるペナルティの多さが目立ったことだ。東京ガスは、初戦のクリーンファイターズ戦以降、全ての試合で相手よりも反則を犯している。敗戦を喫したアウェイのヤクルト戦では、相手が9回に対し東京ガスは16回と倍近くの差があった。また、ヤクルトはリーグ戦平均7,7回/試合のペナルティ数に対し、東京ガスは13回/試合と平均的に見ても差がある状況だ。強敵相手には規律をいかに守るかということが勝負のポイントとなるだけに、なんとしても最終節までに改善したいところだ。

本日の試合の結果、トップイースト-A最終節を残し、ヤクルトレビンズが勝点31で1位、東京ガスラグビー部は勝点29で2位につけた。これで、トップイースト-Aの優勝の栄冠は、最終節ヤクルトレビンズ戦の勝利によってのみ、東京ガスラグビー部に与えられることとなった。アウェイで28対29と非常に悔しい逆転負けを喫した前回の試合。ホーム秩父宮の最終節では、ヤクルトレビンズに必ずリベンジし、トップイースト-A優勝の栄冠を勝ち取って欲しい。


広報担当:古屋龍太郎