NEWS

2021年9月13日

【観戦記】トップイ−ストリーグ–A 第一節 クリーンファイターズ山梨戦

いつも東京ガスラグビー部を応援いただき、ありがとうございます。
9月11日(土)東京ガス大森グラウンド(東京都大田区)にて開催されました、トップイ−ストリーグ–A 第一節 クリーンファイターズ山梨戦は、73—7(前半35対7、後半38対0)で勝利しました。
2年ぶりの公式戦の開催にあたり、まずは大事な開幕戦で勝利を収めることができました。無観客開催ではありましたが、皆さまの熱い応援はグランドにしっかりと届き、選手の力となりました、本当にありがとうございました。それでは、観戦記をお伝えいたします。

【観戦記】
秋を感じるような程よい気温に包まれた東京ガス大森グラウンド。今日、ここ東京ガス大森グラウンドにトップイーストリーグが帰ってきました。昨年度は新型コロナウイルス感染拡大のため、無念の中止となりましたが、関東ラグビーフットボール協会をはじめ、様々な方々のご尽力・ご理解のお陰で再びトップイーストリーグが開催できることを心より感謝申し上げます。
開幕戦の相手は、パワフルな外国人選手を軸とした、フィジカルで勢いのあるクリーンファイターズ山梨。東京ガスとしては、規律を守り、粘り強く戦っていきたい相手です。ゲームを振り返ります。

クリーンファイターズ山梨のキックオフで試合はスタートした。試合の入り、相手の出足の良いディフェンスに苦しみながらも、東京ガスもディフェンスから徐々に流れを掴んでいく。相手ボールスクラムへのプレッシャーをかけながら、FW3列を中心とした襲い掛かかるようなディフェンスで相手ボールのターンオーバーを連発。クリーンファイターズ山梨はなかなかリズムを掴むことができない。
すると10分、連続攻撃から10番宗像仁(神奈川導管事業部)の内返しのパスに15番ジョーダン・ジャクソン=ホープ(人事部)が死角から勢いをつけて走り込む。相手DFの間を綺麗に抜き去りそのまま中央にトライ。東京ガスが7対0と幸先よく先制した。
また、14分には豪快なトライが生まれる。敵陣ゴール前で獲得したラインアウトから、FWが近場を攻める。最後は6番鈴木達哉(営業第二事業部)が相手DFの一番分厚いところを、壁に穴を開けるように相手DFをなぎ倒してトライ。14対0とした。
その後も東京ガスはゲームを支配する。16分には10番宗像仁(神奈川導管事業部)が左足で相手を背走させるエリア獲得のキック、自陣深く蹴り返された相手は中途半端に蹴り返すことしかできず、東京ガスが良い形でボールを再獲得した。スペースの空いているショートサイドを素早く攻め、9番山岡篤樹(営業第二事業部)、12番長尾岳人(都市エネルギー事業部)、13番黒澤健(エネルギー提案推進部)、11番マイケル・ザキーア(人事部)と細かいパスを繋ぎ、ザキーアが抜け出す。最後は内側からサポートに来ていた1番鈴木健也(中央導管事業部)へと繋ぎトライが生まれた。21対0。カウンターからの速い準備・正確な判断とスキルから生まれた、素晴らしいトライであった。
その後、相手にインターセプトされトライされ、21対7とされるものの、ゲームの流れに影響を与えなかった。
25分にはスーパープレーが飛び出す。自陣から10番宗像仁(神奈川導管事業部)が低い弾道の鋭いキックを敵陣深くに蹴り込む。バウンドさえも操るような宗像のキックは、敵陣22m内でバウンドしタッチラインを割った。その後、ラインアウトのサインプレーから2番小川一真(都市ガス化営業部)が力強くトライした。難しい角度のコンバージョンも宗像仁(神奈川導管事業部)が決め、28対7とすぐに取り返した。
35分にも、敵陣ラインアウトからトライが生まれる。9番山岡篤樹(営業第二事業部)のパスに角度をつけて走り込んだ8番ジャスティン・ダウニー(人事部)が相手DFを次々と交わしトライ。35対7とした。
東京ガスの波状攻撃が襲い掛かり、クリーンファイターズ山梨は自分たちの時間を作ることができなかった。前半終了間際、クリーンファイターズ山梨はチャンスを得て抜け出すも、必死の戻りを見せた2番小川一真(都市ガス化営業部)が追いつきタックル、すぐに立ち上がってジャッカル(相手ボールを奪い返すこと)し、相手のチャンスを奪った。隙を見せない素晴らしい前半の戦いを象徴するようなプレーで、前半を終えた。

前半の勢いを継続したい東京ガスであったが、後半の前半、東京ガスはラインアウトで精度を欠いてしまう。ペナルティの数も増えてしまい、我慢の時間が続く。しかし、自分たちのやりたいラグビーができない中でも、クリーンファイターズ山梨にリズムを掴ませず、しっかりと封じ込めた。こうした中、10分には敵陣ラインアウトからのモールを起点に、5番ジェイク・シャッツ(人事部)がトライ、42対7と確実にスコアし差を広げた。
この我慢の時間は、後半残り20分に活きてくる。ここから東京ガスがトライを量産した。まずは23分、マイボールラインアウトから展開しフェーズを重ねると、15番ジョーダン・ジャクソン=ホープ(人事部)がラインブレイク。サポートした4番の星谷俊輔(協力企業サポート部)に繋ぎトライ、47対7とした。
東京ガスの勢いは止まらない。直後のキックオフをレシーブし展開、左サイドで8番ジャスティン・ダウニー(人事部)がロングゲインしポイントを作る。着実にゲインを重ね、右大外に展開、最後は22番平尾充識(西部導管事業部)、17番橋本一真(西部導管事業部)、14番新居(北部導管事業部)、17番橋本、21番貴島由良(東部導管事業部)と繋ぎトライした。54対7とし、主導権を握り続けた。
この後も東京ガスは、スクラムやアタックでクリーンファイターズにプレッシャーをかけ続け、クリーンファイターズ山梨のペナルティを誘発した。32分には敵陣深くのスクラムからフェーズを重ね、最後はまたしても15番ジョーダン・ジャクソン=ホープ(人事部)がトライ。59対7と差をさらに広げていく。
試合はほぼ決したが、選手たちは最後まで東京ガスのラグビーを貫いた。36分、またもキックオフレシーブから攻め続けた東京ガスは、右に左に精度高くボールを前に運び続け、最後は18番春名宏一(東部導管事業部)がインゴールに飛び込んだ。66対7。試合終了間際にもトライを重ね、73対7でノーサイドとなった。

ラグビーの根幹の部分であるセットプレー・コンタクトプレーで相手を圧倒し、空いたスペースにボールを運ぶ東京ガスのラグビーを、80分間やり続けることができた素晴らしい試合であった。試合全体として、プレー精度は高く、途中出場の選手たちも躍動し、メンバー全員がそれぞれの仕事をやりきることができた。

また、若手の活躍が光ったのは今後のチームの財産となるだろう。新入部員の4番星谷(協力企業サポート部)は、ラインアウトを中心とした堅実なプレーでチームを支えつつ、ボールタッチも多くよく走った。入社2年目選手の活躍も光った。14番新居良介(北部導管事業部)は、抜群の初速と腰の強さを活かしてロングゲインを連発し、チームに勢いを与えた。17番橋本一真(西部導管事業部)は、キレのある走りと精度高い繋ぎで、トライに直結するような働きを何度も見せた。21番貴島由良(東部導管事業部)は、正確な捌きと独特の仕掛けでアタックのリズムを変えた。22番平尾充識(西部導管事業部)は、アグレッシブに攻撃に参加する姿勢が素晴らしかった。

この日の試合のマンオブザマッチには、15番ジョーダン・ジャクソン=ホープ(人事部)が選ばれた。抜群のアタックセンスで、2トライ1アシストの活躍、最初から最後まで相手の脅威となった。

試合後、主将の7番粕谷俊輔(経理部)は、「やりたいラグビーができた。ミスがあっても誰かがカバーできていた。」と語った。今日の試合のような隙のないラグビーはこれからのスタンダードにしていきたいところだ。
次の試合は、9月18日(土)、アウェイでのセコムラガッツ戦となる。相手がさらに強くなる中で、もう一段階スタンダードを上げられるような戦いができるか。東京ガスラグビー部のさらなる成長を期待したい。

広報担当:古屋龍太郎